ワークショップ-1:モンスーンアジアの農業と気候変動-適応策・緩和策・将来予測

日程:
9月26日(水)9:00~17:30
9月27日(木)9:00~12:00
会場:
エポカルつくば 中会議室201
主催:
(独)農業環境技術研究所
協力:
(独)科学技術振興機構「戦略的国際科学技術協力推進事業(中国MOSTとの研究交流支援)」
文部科学省「グリーン・ネットワーク・オブ・エクセレンス(GRENE)環境情報分野」

開催趣旨

モンスーンアジアの農業は地球規模の気候変動に直面している。農業は気候変動に大きく影響されると同時に、温室効果ガスの排出源としてそれ自体が気候変動の要因となっている。すなわち、気候変動による気温や降水量の変化がこの地域の農業生産に直接的な影響を与える一方、水田などの農耕地から排出されるメタンや一酸化二窒素は大気中の主要な温室効果ガスの一部である。したがって、地球規模の食料供給と環境保全のために、気候変動に対する適応策と気候変動の緩和策(温室効果ガス排出削減)が今日の農業科学にとって重要なテーマとなっている。また、このような適応策と緩和策の研究においては、プロセスモデルやリモートセンシング、情報技術に基づく広域予測が不可欠であることは疑いがない。本ワークショップでは、モンスーンアジアにおけるこれらの最新の研究成果の情報交換と相互交流を図る。

コンビーナー

桑形恒男・麓 多門 [(独)農業環境技術研究所]

プログラム
9月26日(水)9:00~17:30

  1. 9:00-9:20 東南アジアモンスーン域における農業気候データベース
    • 松本 淳(1)・遠藤伸彦(1)・久保田尚之(1)・徐 健青(1)・井上知栄(1)・荻野慎也(1)・森 修一(1)・高田久美子(1) (2) (3)
      [(1)(独)海洋研究開発機構、(2)国立極地研究所、(3)(独)国立環境研究所]
  2. 9:00-9:40 フィリピンにおける降水の特徴の長期変化
    • Marcelino II Villafuerte(1)・高橋 洋(1) (2)・赤坂郁美(1)・松本 淳(1) (2) [(1)首都大学東京、(2) (独)海洋研究開発機構]
  3. 9:40-10:00 地球環境変動におけるアジア農村での意思決定支援を支える子供によるフィールドモニタリング
    • 二宮正士(1)・森 由美(2)・高崎俊也(2)・岡野泰和(2)・亀岡孝治(3)・戸上 崇(3)・山本恭輔(1)・竹崎あかね(4)・池田良一(5)・石田亨(6)・溝口 勝(1) [(1)東京大学、(2)NPOパンゲア、(3)三重大学、(4) (独)農研機構 中央農業総合研究センター、(5)東京農業大学、(6)京都大学]
  4. 10:00-10:20 東北タイで稲作後のキャッサバ最適植栽日を推定するフィールドモニタリングデータの利用
    • Mallika Srisuthan (1)(2)・溝口勝(1)・Anan Polthanee (2)、土居良一(1) [(1)東京大学、(2)コンケン大学、タイ王国]
  5. 10:20-10:40 「農業意思決定支援システムの構築」の提案
    • 木浦卓治・田中 慶・吉田ひろえ [(独)農研機構 中央農業総合研究センター]
  6. 10:40-11:00 アジアモンスーン地域の気候変動に対する主要農作物の適応策・緩和策の策定のための基盤情報の構築
    • 桑形恒男・須藤重人・高田裕介・南川和則・滝本貴弘・松浦江里 [(独)農業環境技術研究所]

  7. 11:00-11:30 フィリピンにおける気候変動に対する農業の適応策と緩和策
    • Wilfredo A. Dumale [ヌエバ ビスカヤ州立大学、フィリピン]
  8. 11:30-12:00 農業生態系における気候変動への適応:南アジアのホームガーデンにおけるケーススタディ
    • Buddhi Marambe(1), Jeevika Weerahewa(1), Gamini Pushpakumara(1), Pradeepa Silva, Ranjith Punyawardena(2), Sarath Premalal(3), MD. Giashuddin Miah(4), Joyashree Roy(5) and Sebak Jana(5) [(1)ペラデニア大学、スリランカ、(2)農業部自然資源管理センター、スリランカ、(3)コロンボ気象部、スリランカ、(4)シーク・ムジブル・ラーマン農業大学、バングラデシュ、(5)ジャダブプール大学、インド]
昼食・ポスターセッション (12:00-13:30)

  1. 13:30-14:00 微生物との葛藤:陸上生態系の温室効果ガス排出量を削減する
    • Changsheng Li [ニューハンプシャー大学、米国]
  2. 14:00-14:30 インドガンジス平原のイネ-小麦栽培体系における低炭素生産技術のポテンシャルとコスト
    • Arti Bhatia, H. Pathak, B. Chakrabarti and N. Jain [インド農業研究センター]
  3. 14:30-15:00 インドネシアの水田から発生するメタンを削減するためにどのような緩和策が可能か?
    • Iswandi Anas [ボゴール農業大学、インドネシア]
  4. 15:00-15:20 中国で重要な二つのタイプの水田からメタンと一酸化二窒素の排出を減らすことができる
    • 徐 華 [中国科学院南京土壌研究所]
休憩 (15:20-15:40)

  1. 15:40-16:00 中国の二期作水田の中干し時期がメタンと一酸化二窒素の排出に影響する
    • 馬 静 [中国科学院南京土壌研究所]
  2. 16:00-16:20 水田の間断潅漑がメタンの生成、酸化と排出を変化させる-炭素安定同位体による解析-
    • 張 広斌 [中国科学院南京土壌研究所]
  3. 16:20-16:40 ベトナム農業のMarginal Abatement Cost (MAC)曲線に基づく温室効果ガス削減ポテンシャル
    • Tran Van The and Mai Van Trinh [ベトナム農業環境研究所]
  4. 16:40-17:00 リモートセンシングによる全球水田面積および栽培暦のマッピング
    • 竹内 渉・城内宏海 [東京大学]
  5. 17:00-17:15 生物地球化学モデルによって高CO2環境に対する水田生態系の応答を予測する
    • 麓 多門・長谷川利拡・常田岳志 [(独)農業環境技術研究所]
  6. 17:15-17:30 総合討論

プログラム
9月27日(木)9:00~12:00

ビジネスミーティング

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