かわら版-BULLETIN BOARD-

滋賀県 甲賀市碧水ホール

滋賀県の甲賀市碧水ホールから実施報告が届きました。

滋賀県 甲賀市碧水ホール チラシ
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実施概要

主催:甲賀市碧水ホール
開催日:平成26年10月25日(土)~平成26年10月26日(日)
上映作品:
プログラムC―青い山脈 1回、また逢う日まで 2回、真昼の暗黒 2回、純愛物語 1回

担当者意見

(1) 観客数、客層、反応など

前売と当日の比率は次のとおり。
過去8年間の平均・・・前売27.4% 当日71.6%
今回・・・・・・・・・前売20.7%、当日79.3%

  • ・本年度のプログラムは社会派の番組であったため、集客は厳しいものと予測していた。特に『純愛物語』は当時の原水爆問題が舞台背景にあることや、『真昼の暗黒』は冤罪をテーマとした映画であるなど、娯楽としての映画より、考える映画であったと言える。
  • ・『真昼の暗黒』は、今回の4作品中でもっとも反応がよかったと思われる。
  • ・唯一明るいイメージの作品であった『青い山脈』は3時間近い長尺であるため、敬遠された方もいたかもしれない。上映した『青い山脈』は初代のもので、当時は第一部と第二部が週代わりで公開されていたことから、当館では、第1部終了後、インド映画でよくなされるように、10分程度の途中休憩を入れた。事前に2部作だと気づいておれば、チラシ等で途中休憩を設ける記述を入れていた。
  • ・客層が高齢者に偏ってきていることも懸念される。かつては、10代後半から20代の客層もあったが、近年はほとんど見かけない。(近隣大学の映研にもチラシを送っている。)
  • ・「鑑賞の手引き」裏面に掲載されているプログラム全リストの中から、来年度に実施する場合の希望プラグラムのリクエストを来場者から募っているが、Lプログラムの『伊豆の踊り子』は、吉永小百合版と思っている方が多数いるようである。制作年から山口百恵版と推察できるのかもしれないが、制作年と監督名だけでは、さすがにわからないようである。
  • ・チケット1枚で1作品ではなく、一日分すべて観られると思われてきた観客が、最低5人はおられ、今までにない出来事だったので驚いている。次回は、一般的な表記である「1回券500円」ではなく「1作品券500円」に変更する。
(2)広報について
  • ・昨年できていなかった地元老人クラブとの連携が今回はできたが、集約には結びつかなかった。
  • ・地元は市の広報誌、文字放送、有線放送などで主要な客層となる地元高齢者への周知は一通りカバーし、広範囲への周知については、ホームページや情報ポータルサイトへの投稿を行った。関西地域のアート系映画館にもチラシを置いていただいているが、残念ながらアート系映画館は減少している。
  • ・地元のシネコンにはチラシを置いてもらい、シネコンの番組情報を流すなどの連携を今回も行った。
  • ・地元の観光協会にも、ブログ、ツイッター等で宣伝協力していただいた。
(3)フィルムの状態について

おおむね良好であり、映写技師からも上映しやすかったとのコメントをいただいている。昨年も報告書に書いたが、デジタル化が進み、映写技師も高齢化している中、35ミリ映写機をきちんと上映できる人材の確保が難しくなっているのは本市に限ったことではなく、何らかの対策が必要である。近い将来、35ミリではなく、デジタル上映になる可能性があるならば、その予告は早めにしていただきたいと思う。

<アンケートのおもな意見、感想等>

ここ数年の傾向として、自由な感想があまり書かれないことに変わりないが、公開当時見た作品や見逃した作品を見ようとする客層がますます多数を占める傾向にある。1950年代前後の映画黄金期の作品も、オンタイムの世代が少なくなってきたと言える。1970~80年代の作品の割合を増やしていただくと、また違う客層にアピールできるのではないだろうか。

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