神奈川県の鎌倉市川喜多映画記念館から実施報告が届きました。
主催:鎌倉市川喜多映画記念館
開催日:平成26年9月13日(土)~ 平成26年9月14日(日)
上映作品:
プログラムA―西鶴一代女 1回、 雨月物語 1回、山椒大夫 1回、近松物語 1回
鎌倉市川喜多映画記念館では、今年で優秀映画鑑賞推進事業の第2回目の開催となりました。初年度は1日で2作品の上映でしたが、今回はプログラムの4作品をすべて上映し、2日間の上映を実施しました。“溝口健二”特集としての効果は大きく、その日の2作品を両方ともご覧になる方、2日間で4作全てをご覧になる方が多くいらっしゃいました。
展示室もある当記念館ではじっくりと映画資料に浸って時間を過ごせるので、御来館の皆様の中には朝から夕方までいらっしゃる方もおり、ときにはお客様どうし会話を交えて楽しんでいるようすでした。
7・8・9月は企画展<淀川長治 映画の部屋>を開催中でしたので、その月に関連して上映される作品は外国映画が中心でした。日本映画を好きな鎌倉や近隣在住の映画ファンにとって本事業の開催は、待望の機会となったようです。ちょうど淀川さんの好きな溝口健二監督の特集ということもあり、当記念館の「友の会」会報には、<淀川長治の愛した日本映画>というコーナーを組み、紙面のスペースを取って、9月に溝口特集の上映があることをお知らせできました。当日は邦画常連の方のお姿もちらほら拝見しました。
広報媒体としては、市内全域に届く地域広報誌「広報かまくら」への掲載、「友の会」会報誌、また①企画展の上映案内と②≪溝口健二監督 名作選≫用のご案内チラシを、①は鎌倉市内だけでなく、東京都内や横浜市内の劇場や文化ホールにも広く配布、②は市内の文化施設や公共ホール、図書館、学習センターや介護施設、大学キャンパスやお店などに配布しました。当日は大変盛況な上映会となりましたが、20代、30代の参加がほとんどない状態でしたので、次回はもう少しその世代の動員が見込めるよう広報スポットを考えたいと思います。
作品に関しては、「ずっしり見応えがあった」「堪能できた」「重厚な映像美」「圧倒された」という感想が多く寄せられました。さすがは溝口傑作選のプログラムと思う一方で、「もう歳なのでここまで重たいのは疲れた。笑いのあるものが欲しい」というご意見も寄せられました。全作ご覧になるお客様も多かったようなので、次回プログラムではそういったバランスを配慮してプログラムの選考をおこなうのも良いかもしれません。
引き続き、優秀映画鑑賞推進事業を活用し、「待ってました!」と皆様に愛される上映会の開催を続けて行きたいと思います。