高知県の土佐清水市立市民文化会館(くろしおホール)から実施報告が届きました。
主催:土佐清水市立市民文化会館(くろしおホール)
開催日:平成26年7月28日(月)~ 平成26年7月31日(木)
上映作品:
プログラムA―西鶴一代女 1回、雨月物語 1回、山椒大夫 1回、近松物語 1回
毎年8月のお盆あとに開催していた本映画会であるが、今夏は諸事情により約1ヶ月早めの7月下旬開催となった。
今回のプログラムは日本映画を代表する溝口健二監督作品集としてAプログラム「西鶴一代女」・「雨月物語」・「山椒大夫」・「近松物語」の4本を選定。
また今年は土佐清水市制施行60周年、そしてここ土佐清水市立市民文化会館開館30周年という記念すべき年ということもあり、ちょうど60年前の作品である「山椒大夫」・「近松物語」を筆頭に「西鶴一代女」が62年前、「雨月物語」が61年前と本市誕生とほぼ時を同じくして生まれた作品集を上映するということは非常に感慨深いものがあった。
4日間での集客数は215人、とりあえず最低ラインとして目標にしている200人を超えることができ、まずは一安心といったところか。
数年前はよく見られた年によっての集客数のバラつきもかなり少なくなってきたように思う。 これは固定ファンを中心に、毎年少しずつ、本当に少しずつではあるが、本鑑賞会に興味を持ってくれるお客さんが増えている証拠に他ならない。
担当は開場後、上映が始まるまでの時間、ロビー等でお客さんと直接お話をさせて頂くことが多いのだが、隣の市から来て頂いた女性客2名は、このような映画会が行われているということを今年初めて知ったそうで、また毎年開催しているということについてもたいへん驚き「毎年やっているんですね。来年も必ず来ます」と力強く言ってくれた。
その方がお住まいの地域にも毎年宣伝はしているのだが、こうして知って頂けるのに時間を費やすこともある。宣伝をしたから皆に周知されたはずであるという慢心を持たず、常に根気よくPR活動を続けていく必要があると感じたと同時に、そうした結果がこうしていつか実を結ぶことになると改めて感じさせられた次第であった。
また、高知県中心部よりまだ東に位置する香南市からもわざわざ土佐清水市内に宿泊をしてくれたうえで本映画会に通ってくれた男性もいた。
「自分の住んでいる町や高知市内ではこういった映画会やっていないからね」とその方は語っていたが、そういったファンのニーズにも応えられている事業というのは本当に貴重ではないだろうか。
固定ファンのアンケートを読み返してみても毎年のことながら、いかに本映画会を楽しみにしているかが読み取れるものが多く、本当に微笑ましい気持ちになる。
中にはお客さんが少ないと(事業を)廃止するのではないか心配ですというものもあったりするが、ご安心を。毎回言ってはいるが、お客さんの数で判断する事業ではないし、逆にまだまだ伸び代がある事業だと思っているくらいですから。
来年のプログラムを選ぶのが今から楽しみな担当はそう思っています。