大分県 コンパルホールから実施報告が届きました。
主催:コンパルホール
開催日:平成24年8月18日(土)
上映作品:プログラムQ―煙突の見える場所 1回、お早よう 1回、裸の島 1回、名もなく貧しく美しく 1回
今年度で2回目の開催を迎えた優秀映画鑑賞推進事業。
今回は、より多くの方々に観賞していただこうと夏休みである8月の土曜日に開催した。上映作品は今年5月に逝去された新藤兼人監督の作品「裸の島」を含めた4作品。どの作品も魅力的な作品であり、4本全て鑑賞された方は167人を超えた。
また、今回は作品鑑賞をより深めていただくためにシネマトークを開催。前年度からシネマトークの開催を見据えて、事業実施実行委員会の委員の方々にご協力をいただいており、実現する運びとなった。トークでは、作品の時代背景だけでなく、当時の映画スクリーンのサイズなどもお話していただき、上映会場へ足を運ぶことの醍醐味を感じていただけたのではないかと思う。大分の映画界を代表するお二人のトークは大変好評で、来場者からも「シネマトークを聞いた後に映画の鑑賞ができたことは、予備知識がついて、より楽しむことができた」とコメントをいただいている。
また、作品の上映順序は来場者の会場停留時間にも密接に関係すると考え、配慮し決定した。新藤兼人監督作品「裸の島」は、ぜひとも多くの方々に観賞していただきたい作品であったが、ほぼ無声映画に近いため、どのくらいの方々に興味を示していただけるのかが不明であった。しかし、当日を迎えてみると「裸の島」を観るためにチケットを購入した方も多く、地域の方々の映画に対する関心の高さを感じる事ができた。トーク直後の「お早う」に関しては、小津作品ということもあってか、300名を超える来場者となり、1作品の平均入場は264人となった。また、当日券は昨年を上回る販売で162枚となり、チケットの購入者は451人であった。
優秀映画鑑賞推進事業はその名の通り、名作を多くの方々に観賞していただこうとする事業であるが、このコンパルホールでの事業開催は大分中心地という立地条件を考えてみても一番理想的な会場と言える。今後、当事業はコンパルホール恒例のイベントとして、市民の皆様に愛される事業に成長していくであろう。
「なつかしの映画上映会」というタイトルについては、「どこまでの方がなつかしく感じていただけるのか」という事が前回の実行員会開催時から議論されていた。アンケートの結果、来場者は70代多く、続いて60代、50代であった。
また、学生の取り込みについても議論され、アンケートにも若い世代に観賞していただきたいとコメントしている方が多かったが、これからの催事の定着やニーズも考慮し、催事名は変えず、ターゲットは高齢者ではあるが、今後も学生(映像に興味のある大学生など)の取り込みに努力していくということで落ち着いた。
今回は学生の取り込みを考えて8月の土曜日の開催としたが、夏休みは故郷へ帰省する学生やアルバイトに励む学生が多く、かえって呼び込みにくい事が判明した。次回開催でこのことを踏まえ開催日の検討を行いたい。
次回開催は、今回の上映作品が大変好評だっただけに、作品の選定が難しくなるだろう。