網走番外地

網走番外地

1965年 東映(東京)
白黒/シネマスコープ/モノラル/91分

解説

日本における映画観客数は1958年をピークに下降線をたどってゆき、時代劇映画の人気も徐々に陰りが見えはじめた。1963年、時代劇王国を築いていた東映は、時代劇からやくざ映画への転換を試み、やくざの意地や義侠心を描いたヒット作を次々と生み出して全国の若者たちを熱狂させた。なかでも高倉健は、「日本侠客伝」シリーズや「昭和残侠伝」シリーズをはじめ、数々のヒット・シリーズに主演して時代の寵児となる。本作は1965年から1972年の間に計18作が製作された「網走番外地」シリーズの第1作。極寒の網走刑務所に収監中の橘(高倉)は、妹や病身の母に再会することを夢見ながらまじめに服役しているが、悪辣な囚人仲間にそそのかされて脱獄計画に巻き込まれてしまう。橘の更正を手助けする保護司役の丹波哲郎、「アラカン」の愛称で人気を博した時代劇の大御所・嵐寛寿郎、そして個性的な演技で脇を支える田中邦衛など、魅力的な俳優たちの競演も見所。

スタッフ

原作
伊藤一
脚色・監督
石井輝男
撮影
山沢義一
照明
大野忠三郎
録音
加瀬寿士
音楽
八木正生
美術
藤田博

出演者

橘真一
高倉健
権田権三
南原宏治
妻木
丹波哲郎
阿久田
嵐寛寿郎
依田
安部徹
夏目
待田京介
大槻
田中邦衛
真一の義父
沢彰謙
真一の母 秀子
風見章子
真一の妹 美千子
石川エリ子