隠し砦の三悪人

隠し砦の三悪人

1958年 東宝
白黒/シネマスコープ/モノラル/138分

解説

時は戦国時代。隣国との戦いに敗れた秋月家の侍大将 (三船敏郎)は、姫を守りながら、軍用金を手に敵中突破を図ろうとしていた。同盟国に脱出するためである。 二人の百姓を狂言まわしに使い、お家再興にまつわる宝探し、敵中横断にともなう追っかけなどを盛りこんだ作品。襲いかかるさまざまな難関、手に汗握るスリリングな場面が連続する。そのようなシチュエーションをいかに面白く組み立てるかに脚本家の菊島隆三、小国英雄、橋本忍の三人と黒澤明は大いに知恵を絞ったという。観客を決して飽きさせないという決意がうかがえるシナリオである。この映画が製作された1958年は、映画館入場者数が史上最高の11億2745万人を数えた年である。この時、映画は文字どおり大衆娯楽の王者であり、そしてこの作品は、まさにその記念すべき年にふさわしい作品であった。「キネマ旬報」ベストテン第2位。1959年ベルリン国際映画祭監督賞、国際映画批評家賞を受賞。

スタッフ

脚本
菊島隆三
小国英雄
橋本忍
脚本・監督
黒澤明
撮影
山崎市雄
照明
猪原一郎
録音
矢野口文雄
下永尚
音楽
佐藤勝
美術
村木与四郎

出演者

真壁六郎太
三船敏郎
雪姫
上原美佐
百姓 太平
千秋実
   又七
藤原釜足
田所兵衛
藤田進
老将 長倉和泉
志村喬
百姓娘
樋口年子
老女
三好栄子
落武者
加藤武
山名の番卒
三井弘次
人買い
上田吉二郎