2001年 「GO」製作委員会
カラー/アメリカン・ビスタ
ドルビーSR/123分
在日韓国人三世の高校生が、親世代との関係、魅惑的な恋、親友の喪失、自らの将来に煩悶しながら、アイデンティティを確立していく物語。初の劇場公開監督作の『ひまわり』(2000)で釜山国際映画祭批評家連盟賞を受賞した当時新進気鋭の若手監督行定勲が、同世代の金城一紀の直木賞受賞小説を、同じく30代前半の宮藤官九郎の脚本で映画化。自身のアイデンティティの葛藤を抱えながらもクールに生きようとする主人公を体現した窪塚洋介の魅力や、バイタリティ溢れる両親役の大竹しのぶと山崎努の怪演もあいまって、差別の問題の痛みを伴いながらも、ポップでエネルギッシュな疾走感が溢れる痛快な青春ドラマに仕上がっている。「キネマ旬報」ベストテン第1位のほか、同年の国内映画賞を作品賞、監督賞、主演・助演・男女優賞、脚本賞など独占した。