本事業は、国土計画・国土政策等に関する調査・研究を行う若手研究者に対して、研究課題を広く公募し、提出された研究企画案を審査の上、優秀な研究企画案に対し、研究委託の形式による研究助成を行うものです。
- ※応募の締め切りは、平成28年6月20日(月曜日)です。
助成対象者
原則として次のいずれかに該当する年齢45歳未満(平成28年4月1日時点)の者1名又はグループ(年齢制限はグループ全員に適用)とし、日本国内で研究している以下の条件を満たしているものであれば、国籍は問いません。ただし、中間成果報告会、最終成果報告会は日本語で発表することとし、報告書についても日本語で作成することとします。また、当事業の事務業務を請け負う者及び国土交通省と関係する者(職員及び関係する研究機関等)は対象外とします。
- 学校教育法による大学の学部、大学院、短期大学又はこれらに付属する機関に研究者として所属する者(大学院生は代表者になれません。)
- 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の規定により認定を受けた公益法人及び旧民法第34条の規定により設立された法人等で調査研究を行う機関に研究者として所属する者
- 地域づくり、まちづくり等に取り組んでいる特定非営利活動促進法第2条第2項の規定により設立された特定非営利活動法人に所属する者
- その他国土計画・国土政策に関する調査等を行う者(法人に所属しているものに限る。ただし、国及び地方公共団体の職員は代表者になることはできません。)
研究分野
助成の対象となる研究は、国土計画・国土政策に関する研究とします。
なお、国土計画・国土政策が多くの学問分野に関係していることを鑑み、研究者の専攻分野や研究手法については制限を設けません。(都市工学、土木工学、環境学、経済学、その他幅広い専攻分野の研究者からの応募も可。専攻分野の異なる研究者の共同研究も可)
また、政策上の重要課題をテーマにした「指定課題」を設け、該当する研究企画案を優先的に選定します。今年度は以下の5つを指定課題とし、募集します。
指定課題1:『「住み続けられる国土」を維持するための地域課題の解決等に関する研究』
人口減少地域の住民の生活を守り、「住み続けられる国土」を維持していくため、以下に掲げるような地域課題の解決に関する研究を採択する。
- 若者等多様な主体によるIT技術活用をはじめとする新しい地域課題解決手法の動向及び効果に関する研究
- 地域づくり活動に対しアドバイス等を行う「中間支援活動」の普及促進を図るに当たってその前提としての、中間支援活動の活動成果を客観的に評価する手法の確立に関する研究
- 金融機関が地域づくり活動に対する中間支援活動に参画することによる地域づくり等、経済的に持続可能な地域づくりに対する支援体制の構築に関する研究
- ITの活用や空き家等シェアリングなどを活用した、地域にとって外部の人材にあたる都市部の若者等の積極的活用による地域づくりの研究
- 都市住民による都市と地方との二地域居住、二地域就労等、都市と地方の対流に資する新たなライフスタイルの実践の事例や課題、それらに対する支援方策に関する研究
- 高次都市機能を維持するための役割分担を前提とした、都市圏の人口規模に対応した地方都市間の対流に関する課題の分析や具体的実現方策等に関する研究
- 人口減少、少子高齢化の影響が特に顕著な過疎地域や中山間地域等の生活圏レベルの地域において、今後生じる中長期的な課題の分析及び課題への対応方策に関する研究
指定課題2:『「稼げる国土」の形成に関する研究』
引き続き我が国が活力を維持、向上するために、生産性を高め、各地域の重層的な対流を図る等の「稼げる国土」の形成に関する研究を採択する。
- 人口減少社会、超高齢社会における東京圏について、全国的な人口動向・人口移動等を踏まえた、その整備のあり方に関する研究
- リニア中央新幹線の開業を見据え、三大都市圏が一体化した世界最大のメガリージョン(スーパー・メガリージョン)の形成等に向けた大都市圏間の対流に関する課題の分析や具体的推進方策、波及効果の検証、スーパー・メガリージョンの形成がイノベーション創出に与える効果等に関する研究
- 都市圏において、それぞれの地域が保有する資源を活かした効果的かつ効率的な産業等の都市機能の連携・強化手法、役割分担等を検討する際に必要となる人口メッシュ、GISデータ等を用いた効果的な分析手法の研究
指定課題3:『将来の国土利用・国土管理のあり方に関する研究』
少子化による人口減少、生産年齢人口の減少が進む中で、以下に掲げるような国土利用・国土管理のあり方に関する研究を採択する。
- 土地の保有や管理への関心の低下や負担感の増大、先祖伝来の土地という概念の希薄化など土地をとりまく社会情勢の変化への対応を検討するための、海外の制度も踏まえた土地の所有・管理主体のあり方についての研究
- 人口減少時代における、国土管理、自然環境、安全・安心等の視点から適正な土地利用がなされるための方策に関する研究
- 地域住民等の参加による地域資源の管理や土地利用のあり方の検討など、国土管理のための住民等が主体となり行政と連携して行う取組等国土の国民的経営のあり方に関する研究
- 総合的な土地利用調整に関する計画等に焦点を当てた、地域が主体となった適正な土地利用の確保と国土資源の適切な管理を推進するために有効な計画を策定する方策に関する研究
- 地方で増加する空き家を地域資源として利活用する際に障壁となる諸課題(所有者特定や、所有者の意向を踏まえた地域資源としての流動化・マッチング等)に関する課題の分析及び利活用推進方策等に関する研究
指定課題4:『地理空間情報の可視化等による持続可能な国土・地域の形成に関する研究』
安心・安全で持続可能な国土の形成に資するため、以下に掲げるような国土の基礎的な情報に関する研究を採択する。
- 地理空間情報を用いた国土利用の変遷の可視化による土地の有効利用、自然環境の保全に関する検討を踏まえた国土の効率的な管理のための国土(土地利用)情報の有用性についての研究
- 地理空間情報を用いて土地の成り立ちなども踏まえ、避難所への避難計画の立案等の災害に強い国土づくりに関する研究
- 土地利用や動植物等の分布に係るモニタリングや地理空間情報等の活用による、人と自然の適切な共生関係の創出に関する研究
- ビッグデータ等の様々なデータを国土政策や計画のモニタリング、インフラマネジメント及び民間の諸活動に活用する手法等についての研究
- 持続可能な地下水の保全と利用を図るため、地理空間情報を用いた地域の特性を踏まえた健全な水循環系構築及び持続可能な地下水の保全と利用に関する研究
指定課題5:『国土・地域政策の海外展開に関する研究』
海外の国土政策や地域政策の取組事例や課題の比較・分析等をもとに国土政策分野での国際連携の推進や経済成長著しい諸外国との関係を踏まえた国土政策・地域政策の今後のあり方を検討するため、以下に掲げる研究を採択する。
- 中進国及び途上国に関する急速な都市化、大都市集中、地域間格差の是正等の国土・地域政策上の課題、関連制度、政策等の分析及び比較を行い、わが国の国土政策の海外展開に資する研究
その他国土・地域政策に関する研究
助成金額、範囲及び件数
- 1件当たりの助成金は概ね200万円程度を限度とし、総額1,200万円程度の助成を行う予定です。(研究期間は平成28年度内とします)
- 助成金の支払いは、契約後に助成金の半額程度を助成対象者へ支払い、残額は中間報告の結果を踏まえて支払う予定です。
- 助成金の使途は、研究に直接必要な費用(以下、「直接経費」という)及び間接経費(直接経費の10%以内)とし、直接経費の内訳は人件費(研究者本人に係るものは除く)、資料費、消耗品費、旅費(東京で開催する中間報告会、最終報告会に出席するための費用を含む)、印刷製本費等とします。
助成金の使途については、研究終了後に(所定の書式で)会計報告書を提出していただきます。金額のいかんに係わらず領収書(写しで可)を添付してください。収支報告書に不備がある場合は、再提出をお願いする場合があります。
- 以下の場合は助成金の全部、または一部返還を求める場合があります。
ア.助成金を、助成に係る研究内容以外の用途に使用した場合
イ.助成を受けた研究を中止、もしくは著しくその規模を縮小した場合
ウ.助成に係る研究を遂行する見込みが立たなくなった場合
エ.助成対象者に故意または過失の不正行為があった場合
オ.成果報告、会計報告の作成・提出などに関して助成対象者が義務を遂行しない、もしくは著しく反する行為があった場合
カ.その他事務局が不適切と判断した場合
助成方法
当事業の事務局(事務業務の請負者)と助成対象者(グループの場合は代表者)の所属する機関との間で研究助成(委託)に関する契約を締結して行います。
なお、応募される前に、所属する機関に事務局と契約締結可能か確認する事をお勧めします。
スケジュール
- 平成28年
- 6月20日応募締切
- 7月上旬選考結果通知、研究委託契約締結
- 7月下旬研究開始
- 9月上旬研究進捗状況報告
- 11月上旬~12月上旬中間報告会
- 平成29年
- 2月下旬~3月上旬 研究成果報告会
- 3月上旬研究成果報告書、会計報告書の提出
- 3月中旬研究費精算
応募方法等
応募に際しては、下記の所定の書類を事務局に提出していただきます。
応募方法等の詳細につきましては、下記の「平成28年度国土政策関係研究支援事業実施要綱」をご参照ください。
- 提出期限
- 平成28年6月20日(月)
- 事務局
- 株式会社オーエムシー内「国土政策関係研究支援事業 事務局」 担当:法橋(ほっきょう)、岩崎(いわざき)、松嶋
- 住所
- 〒160-0004 東京都新宿区四谷4-34-1 新宿御苑前アネックスビル
- TEL
- 03-5362-0120
- FAX
- 03-5362-0121
- E-mail
-
- ※応募申込・お問い合わせにつきましては、3営業日以内に必ずE-mailでの返信、あるいは電話にてご連絡いたします。
事務局からの連絡がない場合は事務局に届いていないこともありますので、お問い合わせください。
応募様式等
お問い合わせ先
国土政策関係研究支援事業 事務局
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-34-1 新宿御苑前アネックスビル
株式会社オーエムシー内 担当:法橋(ほっきょう)、岩崎(いわざき)、松嶋
TEL:03-5362-0120 FAX:03-5362-0121