幻の光

幻の光

1995年 テレビマンユニオン
カラー/アメリカン・ビスタ/モノラル/109分

解説

是枝裕和の劇映画監督第一作で、テレビマンユニオンの創立25周年記念映画。原作は宮本輝の同名小説。幼い時に祖母の失踪を防げなかったことを悔いる女性が、幸せな結婚生活の最中に突然、夫に自殺されてしまう。数年後、幼子を連れて能登の一家に嫁いだ彼女は、新しい家族と平穏で幸福な日々を過ごすが、かつて愛する人に去られた心の傷が彼女の心を苛んでいく…。それまで多数のテレビドキュメンタリーを手掛けた是枝監督が、テレビとは異なる映画的な表現としてロングショットを多用し、登場人物が知覚する光や音とともに彼らの感情を表現する方法で、喪失と心の再生のドラマを描いた。撮影の中堀正夫が、繊細な光の表現を駆使した静謐な映像美で応え、「キネマ旬報」ベストテン第4位、ヴェネチア国際映画祭金のオゼッラ賞ほか、国内外で多くの賞を受賞。

スタッフ

原作
宮本輝
脚本
荻田芳久
監督
是枝裕和
撮影
中堀正夫
照明
丸山文雄
録音
横溝正俊
音楽
陳明章
美術
部谷京子

出演者

ゆみ子
江角マキコ
民雄
内藤剛志
郁夫
浅野忠信
勇一
柏山剛毅
友子
渡辺奈臣
道子
木内みどり
喜大
柄本明
とめの
桜むつ子
マスター
赤井英和
初子
市田ひろみ
刑事
寺田農
大杉漣
幼少時のゆみ子
吉野紗香